
夜、横向きで寝ていると股関節の外側がズキッと痛んで目が覚める。階段を上るときや、片脚で立って靴下をはくときに、お尻の横が痛む——こうした痛みは、ひどくなるまで放っておかれがちです。
結論:股関節の外側の痛みは、太ももの付け根の外側にある骨の出っ張り(大転子)に付く、お尻の横の筋肉(中殿筋・小殿筋)の腱に負担がかかっていることが一因と考えられます。痛む側を下に寝る・脚を組むなど腱を圧迫する姿勢を減らし、お尻の横の筋肉を軽い負荷から使っていくのが基本です。※効果には個人差があります。
- 横向きで寝る、脚を組む、片脚に体重をかけて立つといった姿勢で痛みが出やすい
- 痛む側を下にして寝ない、膝の間にクッションをはさむなど、圧迫を減らす工夫から始める
- お尻の横の筋肉は、力を入れて止める運動など軽い負荷から使っていく
- 転んだ後の痛み、しびれ、発熱、脚の付け根の前側の強い痛みは、先に医療機関へ

股関節の外側が痛いのはなぜ?
多くの場合、お尻の横の筋肉の腱が、大転子のまわりで押しつぶされたり引き伸ばされたりする状態が続くことが関係していると考えられます。医療機関では「大転子疼痛症候群」や「殿筋腱障害」と呼ばれることがあります。
中殿筋・小殿筋は、片脚で立ったときに骨盤が横に傾かないよう支える筋肉です。この筋肉の腱は大転子に付いていて、脚を内側に倒す姿勢では、太ももの外側を覆う腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)との間で圧迫されやすくなります。殿筋腱障害を整理した総説では、こうした圧迫と負荷の変化が関わると考えられ、40〜60歳代の女性に多いと報告されています(Grimaldi A, Fearon A, 2015)。
| 痛みが出やすい場面 | 腱にかかる負担 |
|---|---|
| 痛む側を下にして横向きで寝る | 体重で大転子のまわりが直接押される |
| 痛まない側を下にして、上の脚が前に落ちる | 上の脚が内側に倒れ、腱が引き伸ばされながら押される |
| 脚を組んで座る、低いソファに座る | 股関節が内側に倒れた姿勢が続く |
| 片脚に体重をかけ、腰を横に突き出して立つ | 骨盤が傾き、支える側の腱に負担が集中する |
| 階段・坂道、急に歩く量が増えた | 腱にかかる負荷が急に増える |
片側に体重をかける立ち方や脚を組むクセについては身体の左右差と体重のかけ方の記事でも紹介しています。
痛いときは、まず何を見直せばいい?
運動の前に、腱を圧迫する姿勢を減らすことが先です。痛みが落ち着かないまま運動だけを増やしても、日常の圧迫が続けば痛みは繰り返しやすくなります。
- 寝るとき:痛む側を下にしない。痛まない側を下にするときは、膝の間にクッションや枕をはさみ、上の脚が内側に倒れないようにする
- 座るとき:脚を組まない。膝が股関節より高くなる低い椅子やソファは避ける
- 立つとき:片脚に体重をかけて腰を横に突き出さず、両足に均等に体重を乗せる
- 歩くとき:痛みが強い時期は、坂道や階段、急に長く歩くことを控えめにする
殿筋腱障害の方を対象にした臨床試験では、こうした負担を減らす説明と運動を組み合わせたグループが、様子を見るだけのグループより、8週時点で「良くなった」と感じた人の割合が多かったと報告されています(Mellor R ほか, 2018)。

股関節の外側の痛みには、どんな運動をすればいい?
最初は関節を大きく動かさずに、お尻の横の筋肉に力を入れて止める運動から始め、痛みの様子を見ながら立った姿勢の運動へ進めます。
- 仰向けの外押し:仰向けで膝を立て、膝の少し上にゴムバンドやベルトを巻く(または両手を膝の外側に当てる)。膝を外に軽く押して5〜10秒止める(5回)。力は「少し効いている」程度にとどめます
- ブリッジ:仰向けで膝を立て、かかとで床を押してお尻を持ち上げ、2〜3秒止めて下ろす(8〜10回)。腰を反らさず、お尻で持ち上げる意識で行います
- 壁に手をついた片脚立ち:壁に片手をつき、痛む側の脚で立つ。骨盤が横に傾かない、腰が横に逃げない位置で10〜20秒保つ(3回)
運動中や運動の翌日に痛みが強くなる場合は、回数や力を減らしてください。横向きに寝て脚を高く上げる運動や、脚を大きく内側に交差させるストレッチは、痛みが落ち着くまでは控えたほうがよいと考えられています。股関節の前側の詰まりが気になる方は股関節の詰まり・痛みの記事も参考にしてください。
どんなときは医療機関を受診したほうがいい?
転んだりぶつけたりした後の痛み、脚のしびれ、発熱や腫れ、安静にしていても強い痛みが続く場合は、運動より先に整形外科などの医療機関を受診してください。
股関節の外側の痛みは、腰からくる痛みや、股関節そのものの変化(変形性股関節症など)でも起こることがあります。脚の付け根の前側(鼠径部)が強く痛む、歩くと脚に響くような痛みやしびれがある、といった場合は特に、医療機関で原因を確認することが大切です。お尻の奥の痛みや脚のしびれについては梨状筋症候群の記事でも違いを紹介しています。
| 運動で向き合いやすいケース | 先に医療機関を受診したいケース |
|---|---|
| 横向きで寝る、脚を組むなど特定の姿勢で痛む | 転倒・打撲の後から痛む |
| 押すと大転子のまわりが痛む | 脚のしびれや力の入りにくさがある |
| 姿勢を変えると痛みが軽くなる | 発熱・腫れがある、安静にしても強く痛む |
パーソナルジムTRESOでは、どう進める?
まず痛みが出る姿勢と動き、片脚で立ったときの骨盤の傾きを確認し、圧迫を減らす工夫から軽い負荷の運動へと段階的に進めます。
岐阜市のパーソナルジムTRESOは、少人数制のセミパーソナル(トレーナー1名に最大3名)で、理学療法士などの医療国家資格を持つトレーナーが、身体の状態を確認しながら無理なく進めます。最初の体験では、どの姿勢で痛みが出るか、片脚立ちや階段の上り下りでお尻の横が働いているかを確認します。そのうえで、ご自宅での寝方・座り方の工夫と、ジムで取り組むお尻まわりのトレーニングを組み合わせていきます。
TRESOは医療機関ではないため、診断・治療は行いません。しびれや強い痛みがある場合は、医療機関の受診をご案内します。※効果には個人差があります。
| 所在地 | 岐阜県岐阜市高岩町6番地 2階 |
|---|---|
| アクセス | 名鉄岐阜駅から車で約5分(徒歩約20分)/JR岐阜駅から車で約6分(徒歩約23分) |
| 駐車場 | ビル1階に2台。満車時は近隣の提携コインパーキングを利用可 |
| 営業時間 | 月・水〜金 9:00〜22:00/土・日・祝 10:00〜19:00(火曜定休) |
| 指導体制 | 少人数制セミパーソナル(トレーナー1名に最大3名) |
| トレーナー | 理学療法士などの医療国家資格や、NSCA-CSCS/NASM-CESなどの専門資格を持つトレーナー |
| 月額(税込) | ライト11,000円(月2回)/スタンダード16,000円(月4回)/プレミアム30,000円(月8回) |
| 入会金(税込) | 20,000円 |
初回体験は総所要50分(カウンセリング・身体チェック・体験トレーニング・フィードバック込み)で、通常4,000円(税込)、入会金は20,000円(税込)です。 ※体験当日にご入会の場合、体験料・入会金が無料(各コース毎月3名まで。当日ご入会でない場合は体験料4,000円、後日のご入会は特典の対象外です)。
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よくある質問
Q1. 横向きで寝ると股関節の外側が痛いのは、何が原因ですか?
A. お尻の横の筋肉(中殿筋・小殿筋)の腱が、大転子のまわりで圧迫されていることが一因と考えられます。正確な原因は医療機関で確認してもらうことが大切で、腰や股関節そのものが原因の場合もあります。
Q2. 股関節の外側が痛いとき、ストレッチはしたほうがいいですか?
A. 脚を内側に交差させて太ももの外側を強く伸ばすストレッチは、腱を圧迫しやすいため、痛みが落ち着くまでは控えたほうがよいと考えられています。まずは寝方・座り方を見直し、お尻の横に軽く力を入れる運動から始めましょう。
Q3. 股関節の外側の痛みに、ウォーキングは続けても大丈夫ですか?
A. 痛みが強くならない範囲であれば、平らな道を短めに歩くのは続けてもよいと考えられます。坂道や階段、急に歩く距離を増やすことは控え、歩いた翌日に痛みが強くなるなら量を減らしてください。
出典
- Grimaldi A, Fearon A. Gluteal Tendinopathy: Integrating Pathomechanics and Clinical Features in Its Management. J Orthop Sports Phys Ther. 2015;45(11):910-922.
- Mellor R, Bennell K, Grimaldi A, et al. Education plus exercise versus corticosteroid injection use versus a wait and see approach on global outcome and pain from gluteal tendinopathy: prospective, single blinded, randomised clinical trial. BMJ. 2018;361:k1662.
監修者プロフィール
岡田 榮二(EIGI OKADA)/パーソナルジムTRESO岐阜店代表/理学療法士(国家資格)
- 保有資格:理学療法士(国家資格)
- 経歴:中部学院大学 卒業(2018年)。理学療法士として整形外科・スポーツ分野を中心に、小児以外のほぼ全科でリハビリテーションに8年間従事。
- 専門領域:身体の使い方・関節や筋肉の状態の評価と、無理のない運動の進め方
- 本人メッセージ:「対応する方は全員、自分の家族だと思って向き合う。相手の些細な反応も見逃さないことを大切にしています」
※効果には個人差があります。TRESOは医療機関ではなく、診断・治療は行いません。気になる症状がある場合は、医療機関の受診を優先してください。