
「膝が痛くて階段を一段一段おりるのが怖い」「立ち上がるときにズキッとする」——そんな不調を感じながらも、病院でレントゲンを撮っても「加齢ですね」とだけ言われて終わった、という方がTRESOにはよく相談に来られます。
膝の痛みは確かに年齢とともに増えやすいのですが、痛みの原因のすべてが「骨のすり減り」にあるわけではありません。膝まわりの筋力低下、股関節や足首の動きの硬さ、日常的な体の使い方のクセが複雑に絡み合って、膝への負担が積み重なっているケースがほとんどです。
この記事では、理学療法士の視点から膝の痛みが起きやすいメカニズムと、運動でできるケアの方向性をお伝えします。
膝の痛みはなぜ起きるのか
膝関節に加わる力の正体
膝関節は、股関節と足首に挟まれた「中間の関節」です。上からは体重がかかり、下からは地面反力が伝わってくる——そのどちらの力も膝が受け止める構造になっています。歩くだけでも体重の数倍の力が膝にかかるとされており(※諸説あり、活動内容・歩行速度によって異なります)、膝まわりの筋肉がこの力を分散できているかどうかが痛みの出やすさを左右します。
膝痛の背景にある3つの要因
① 大腿四頭筋(太もも前面)の筋力低下
膝を安定させる主要な筋肉は太もも前面の大腿四頭筋です。この筋肉が弱くなると、膝関節の安定性が下がり、歩く・立つ・階段を下りるといった動作で関節に直接負担がかかりやすくなります。
② 股関節まわりの硬さ・機能低下
股関節の動きが制限されると、その分の動きを膝が補おうとします。特に内股気味の歩き方(knee-in)は、膝の内側に過剰な力を集中させる原因になります。
③ 足首・ふくらはぎの柔軟性低下
足首が硬いと、着地の衝撃をスムーズに吸収できず、衝撃が膝に集中します。ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)の柔軟性も、膝への負担分散に関わっています。
これらが複合して起きているのが、多くの「膝痛」の実態です。
「痛いから動かない」がむしろ悪化を招くこともある
膝が痛いと、自然と動くことを避けるようになります。しかし、動かない時間が続くと筋肉はさらに弱くなり、関節を支える力が失われていきます。また、軟骨は関節液から栄養を得ているため、適度に動かすことで栄養が供給されやすい状態が保たれると考えられています。
大切なのは「痛みを我慢して動く」のではなく、「膝に無理な負担をかけずに筋肉を動かす」方法を選ぶことです。
運動でできるケアの方向性
1. 大腿四頭筋の強化(椅子からの立ち座り・スロースクワット)
椅子に座った状態からゆっくり立ち上がり、またゆっくり座る「スロー立ち座り」は、膝への過度な衝撃を避けながら太ももの筋肉を鍛えられる基本的な動作訓練です。膝がつま先より前に出すぎないよう、お尻を後ろへ引くイメージで行います。
2. 股関節の柔軟性・可動域の確保
股関節まわりの筋肉(中殿筋・大臀筋など)を動かすことで、膝への偏った負担を軽減する方向へ導きます。TRESOでは、股関節の動き方のチェックも膝ケアの入口として必ず行います。
→ 関連記事:股関節の硬さ・詰まりの整え方|岐阜市パーソナルトレーニングジムTRESO
3. ふくらはぎ・足首のケア(カーフレイズ・タオルギャザー)
立った状態でかかとを上げ下げする「カーフレイズ」は、ふくらはぎの筋ポンプ機能を高め、下半身の血流を促します。足首の柔軟性向上には、タオルを足の指でたぐり寄せる「タオルギャザー」なども取り入れます。
「年齢だから仕方ない」で終わらせないために
変形性膝関節症などの骨・軟骨の変化は、画像で確認できます。しかし、画像上の変化と痛みの強さが必ずしも一致しないことは、理学療法士の臨床でも多くの方に共通して見られます。適切な運動で筋力や動作の質を改善することで、日常生活の動きやすさが向上するケースも少なくありません(※効果には個人差があります)。
「病院で診てもらったけれど、何をすればいいかわからない」という方こそ、ぜひ一度ご相談ください。
→ 関連記事:肩こり・巻き肩が改善しない本当の原因と対策|岐阜市パーソナルトレーニングジムTRESO(体の連動性について詳しく解説しています)
TRESOでの膝ケアの進め方
TRESOには岐阜市を中心に、変形性膝関節症の診断を受けた方や、長年の膝の不調を抱えてご来店される方が多くいらっしゃいます。スタッフ(理学療法士・柔道整復師)が初回に動作・姿勢・関節可動域を確認し、どこに問題があるかを整理したうえで運動内容を決めています。
具体的には、以下のような流れで進めます。
- 初回カウンセリング:お悩み・生活背景・これまでの経緯をヒアリング
- 動作チェック:立つ・座る・歩くなど日常動作の確認
- プログラム設計:筋力・柔軟性・動作パターンの改善を組み合わせた個別対応
- 継続サポート:毎回スタッフが一緒に動き、変化を確認しながら調整
「運動は初めて」「膝が心配で激しい動きはできない」という方でも安心してスタートできる環境です。
→ 関連記事:股関節の硬さ・詰まりの整え方(膝と股関節は連動して動いています)
よくある質問
Q1. 膝が痛いのに運動しても大丈夫ですか?
A. 痛みの種類・程度によります。TRESOでは初回に状態を確認したうえで、痛みを悪化させない範囲での動き方からスタートします。「痛くて動けない」という方でも、段階的に取り組める方法があります。なお、強い痛みや炎症がある場合は、まず医療機関へのご受診をお勧めします。
Q2. 変形性膝関節症と診断されていますが、通えますか?
A. はい、変形性膝関節症の診断を受けた方のご相談も多くお受けしています。ただし、TRESOは医療機関ではなく、診断・治療は行っていません。医師の指導のもと、運動療法として取り組む形でサポートします。
Q3. どのくらいの頻度で来ればよいですか?
A. 週1〜2回を目安にお伝えすることが多いですが、生活スタイルや目標に合わせて柔軟に対応します。体験後にスタッフと一緒に計画を立てますので、まずは一度ご相談ください。
この記事の監修
岡田 榮二(EIGI OKADA)
岐阜店代表 / 理学療法士(国家資格)
中部学院大学 2018年卒 / リハビリ8年・整形外科・スポーツ中心・小児以外ほぼ全科で臨床経験
専門:姿勢・動作の分析、運動再開のサポート、腰膝肩のコンディショニング
「対応する方は全員、自分の家族だと思って向き合う」「相手の些細な反応も見逃さない」
※当ジムは医療機関ではなく、診断・治療は行っておりません。
※効果には個人差があります。